高松市街から車で40分ほど、ナビでは出てこないので・・・と途中まで迎えにきてくださった境さんの車の後を追いていき、のどかな里の細道を走って数分、右にはいると・・・
大きな木々が伸び伸びと枝を広げ、どこか沖縄のような、いやいや日本でもないような建物が点在する広々とした場所へ到着しました。
こちらが境道一さん・知子さんの工房です。
この建物は展示室。
お二人の作品が並んでおります。
この場所が生み出すうつわが並べられた空間。
展示室といっても、在庫を保管されたり、発送作業をしたりする場所のようで、雑然と並べられてはいるのですが、それでも、なんだかしっくりと気持ちよくうつわがならんでおりました。
そして、道一さんの工房へ。
お分かりになりますかね。
こちらも、とっても広々!そして天井も高い!
うっかり外観や窓の外の風景を撮り忘れてしまいましたが、
ろくろの前は敷地の緑が広がり、なんとも気持ち良い仕事場です。
そこにはロクロでひきたてのうつわが並んでおりました。
このなめらかな艶ある土の様子・・・。
よいですねぇ。
そして窯場へ・・・。
こちらも、大きく、長ーい。登り窯のようです。
釉薬のうつわの場合、炎の影響をダイレクトに受ける一番手前は、ミモザ灰釉を置き、その次に織部、一番奥には粉引を詰めるそう。
https://www.katakuchi.jp/collections/michikazusakai
ミモザ灰釉
釉薬の溜まりの透明感と、表情豊かで素朴な肌合いが愉しめるミモザ灰釉。ともに良い時間を刻んでいく、日常で楽しんでいただくうつわかとおもいます。
織部釉
その明るい色合いが特徴的な、境さんの織部。
窯の中ほどで焼かれるという織部は均一ではない変化が面白い。
焼成後の結果によっては、二度窯に入れることもあるとか。
粉引
窯の一番奥に置かれるという粉引は他よりも穏やかな変化ですが、どことなくしっとりと感じるのはやはり穴窯で焼成されるゆえの肌あいなのでしょうか。
また、その時その時によって、上の写真のように青みがかった白になる時と、下の写真のようにほわりとピンクの御本手がでるときも。
力強い焼締のうつわは、7日間ずっと窯を焚き続けなければならず、今はその機会が減っているという。
ご苦労の割には、焼締を求める方は残念ながらそんなに多くはいらっしゃらないかと思います。
わたしも、それを感じておりますが、焼締ならではの肌、お酒を入れたときの艶やかな様子、料理を盛った時の瑞々しい様子、もっといろんな方に知っていただきたい・・・と切に願います。
こちらの窯は、奥様の境知子さんが白磁を焼成される時の窯。
穴窯よりも安定しつつ、早く焚けるけれど、あと20度上がらなくて、四苦八苦されることもあるとか。
やはり、窯焚きは真剣勝負の場。
キャリアの長いお二人でも、その時、その時、真剣に向き合っているのですね。
次は知子さんの工房へ。
知子さんの工房は、道一さんよりも小さく、ちょっと夜のムード。
窓から見える景色は絵画のようでした。
少し暗めの空間に、知子さんが制作される白磁が映えます。
窯場で愛犬くんと戯れるお二人。
工房を丁寧にご案内いただきありがとうございました!
そして、この後なんと建設中のお住まいも見せていただきましたよ。
続く・・・。
https://www.katakuchi.jp/blogs/news/studiovisit-sakai02
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